表具師が作る額とは、本紙があってそれに合わせて額装(本紙廻りを裂、紙で装飾し額縁を付ける)をするもので、伝統的な物として欄間に掲げる欄間額(扁額)があります。
しかし、住空間が洋風化するにつれ、日本画や書作品を洋画のように額縁に入れ洋間や玄関や床の間にも飾るようになりました。それは、洋風化した住空間と和の作品とを融合させる新しい額縁、額装となりました。これは洋風和額、折衷額とも呼ばれましたが、現在では和様作品を入れるものとして、総称して和額と言われています。
また、水彩画縁や洋額縁にも裏打ちした書作品や刺繍などを入れたり、さらには縁なしのパネル額装、アクリル額装にすることもあります。
欄間額
額本体は昔の襖のように組子に和紙を下張りし、作品まわりを裂や金箔紙、金砂子紙で表装します。額縁は木地や塗りものの枠にはめこむかたちで、最近では作品保護のためにアクリル板を入れます。アルミ額縁(出展用額縁)
アルミ製の額縁で書道展出品などで、よく使われます。
高級裂地マット額装(塗り縁、金襴裂地)
折衷額、洋間や床の間にも掛けられます。
額縁は本漆塗り、 マット裂は軸装用の正絹合金襴牡丹模様 |
額縁は本黒檀 マット裂は軸装用本金襴紹把草花紋 |
水彩画椽(モールディング)
3枚1組の浮世絵版画をホワイトペーパーマットダブルマットで額装しました。
額縁がありません。パネルの側面まで裂を張ってあり、その上に作品を貼り付けるか、作品を乗せてアクリル板ではさみます。
画:中浜 稔 |
アクリル額装
2枚のアクリル板で、薄い作品を挟んで壁に掛けます。壁が透けて見えるので、作品が浮き上がっているように見えます。
アクリル額
画:藤川 昌美 |
個性的な表情の和紙をパネルに仕立て、お部屋に飾れるようにしました。
着なくなった和服やきものを裏打ちをして、パネルに貼り付けインテリアとして活用できます。
漆吹和紙パネル |